株式市場の動きを予測するための重要な指標について

市場の変動を判断する指標について

今までご紹介したのは、個別銘柄選びの投資指標でしたが、株式運用をする際には市場全体の変動を判断する事も大変重要です。ここでは、市場全体の動きを読む上で重要な指標をご紹介します。

名目GDP(国内総生産)

株式市場は、企業の価値の集合体なので、その国の経済力と等しいとも言えます。実際、株式市場の時価総額は、名目GDPと近い動きをします。

GDPとは、一定期間内に国内で産み出された付加価値の総額のことで、式で表すと以下の様になります。

GDP = 消費支出 + 投資支出 + 政府支出 + 経常収支(輸出 − 輸入)

そして、GDPには数量、物価が共に反映されている名目GDPと物価変動の影響を除いた実質GDPがあります。株式市場と連動性の高いのは、名目GDPです。

日本の名目GDPを振り返ってみると、GDP全体の変動に占める輸出の割合が大変大きいため、輸出および為替の影響を受けやすい市場だと言えます。

この様に名目GDPは、株式市場を見る上で大変重要な経済指標ではあるものの、発表がかなり遅いので、実務で株式投資に利用するのは大変難しい指標です。とは言え、日本の市場の動きを理解するのに知っておくべき指標と言えるでしょう。

鉱工業生産指数、在庫循環モメンタム

鉱工業生産指数とは、鉱工業製品を生産する国内事業所の生産活動を表す指標で、実績および先行き2か月の計画を月次で発表しています。

売上は 数量✕価格 で示されますが、鉱工業生産指数は業績変動の大きい製造業の数量部分にあたる指標として見ることが出来るので、企業全体の業績動向を予測する上でも重要な指標としても使えます。

株式市場は企業業績の動きと相関が高いので、鉱工業生産指数は株式市場の動きを予測する上でも重要な指標です。

更に、鉱工業生産指数の先行きを予想するのに有効なのが在庫循環モメンタム指数です。

生産は在庫と深い関係があるため、2つの指標を組み合わせる事によって、先行きの生産指数の動きを予測する事ができます。

 在庫循環モメンタム = 生産指数前年比 ー 在庫指数前年比

在庫循環モメンタムが底打ちすると、追って生産活動が回復、すなわち企業業績が回復に転じてくる傾向が見られます。

リビジョンインデックス

リビジョンインデックスとは、当初の業績予想(アナリスト予想)から上方修正された銘柄数の比率から下方修正された銘柄数の比率を差し引いて算出される指数です。

 リビジョンインデックス = (上方修正数-下方修正数)/構成銘柄数

一般的に、業績変化の方向性は株式市場の動きとも関係が深いため、株式市場の動向を予測する上でも重要な指標です。例えば、リビジョンインデックスの数値がプラス方向に動く場合には、業績上方修正の勢いが高まっている事を示しており、株価にもプラスの影響が見られます。

VIX(恐怖指数)

こちらは、今までと少し系統の異なる指標です。

VIXは恐怖指数とも呼ばれる指標で、シカゴ・オプション取引所がS&P500を対象とするオプション取引のボラティリティを元に算出し、公表している指数です。

数値が高いほど投資家が相場の先行きに不透明感を持っているとされ、1993年より発表されています。平常時には10から20の間で推移する傾向があります。

米国市場は時価総額が世界で最も大きく、世界の株式市場に与える影響も大きいため、日本市場を予測する上でも有効な指標と言えます。

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